みなさん院長の大槻です。個人的には3位のデキストラナーゼ配合のクリニカは私もよくつかってます笑さて、、、、、
虫歯予防のフッ素歯磨き粉の選び方
虫歯予防の歯磨き粉といっても、歯磨き粉によって配合されている有効成分が違ったり、市販の歯磨き粉や歯科医院専売の歯磨き粉があったりなど、さまざまな選択肢があるため一体どれを選んでいいのかと迷われている方も多いのではないかと思います。
まずは、どのような基準で虫歯予防の歯磨き粉を選べばいいのかについて確認していきましょう。
年齢に合ったフッ素濃度のものを選ぶ
フッ素は歯質の強化や、エナメル質の修復促進など虫歯予防に効果が期待でき、日本で販売されているほとんどの歯磨き粉に配合されています。
しかしながら、フッ素が配合されていればどの歯磨き粉でも良いというわけではなく、虫歯予防の歯磨き粉を選ぶ際には年齢に合ったフッ素濃度の歯磨き粉を選ぶことが大切です。
というのも、歯磨き粉のフッ素濃度は、年齢に応じて推奨されている濃度が異なるためです。
2023年1月に日本口腔衛生学会・日本小児歯科学会などの4学会合同で「フッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法」が発表されましたが、推奨されるフッ素濃度が2023年以前のものと比べて高くなっています。そのため、新しく推奨されているフッ素濃度へとアップデートしておきましょう。
また、歯磨き粉によっては「フッ素配合」と記載されているものの、明確なフッ素濃度が記載されていない歯磨き粉もあります。
1,000ppm以上のフッ素濃度の歯磨き粉は必ず濃度を表記する必要がありますが、表記がないものは年齢に応じたフッ素推奨濃度を満たしていない可能性もあります。フッ素による効果を最大限得るためにも、ご自身の年齢に合ったフッ素濃度の歯磨き粉を選ぶことが大切です。
「高濃度フッ素配合」と記載があるものは全て1,450ppmのフッ素配合の歯磨き粉です。
【4学会合同フッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法について】
出典:日本小児歯科学会HP
フッ素の虫歯予防効果とは?
6歳以上であれば、1450ppmのフッ素量が入った歯磨き粉を選ぶのが適切であると図でお伝えしました。
でも同じフッ素なら1450ppmでも950ppmでも効果はあまり変わらないんじゃないの?と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
実は1450ppmのフッ素濃度の歯磨き粉で1日2回歯磨きすることで、従来のフッ素濃度と比較して30%の虫歯予防効果が上がるのが分かっています。
その他虫歯予防に効果がある成分の歯磨き粉を選ぶ
虫歯予防を重視した歯磨き粉を選ぶなら、フッ素以外にも以下のような成分が入った歯磨き粉がおすすめです。
虫歯予防におすすめの成分 |
成分の名前 |
殺菌成分 |
●IPMP:イソプロピルメチルフェノール…細菌が集まって形成されるネバネバした膜「バイオフィルム」への浸透性に優れ、バイオフィルム内の細菌を殺菌
●CPC:塩化セチルピリジニウム……口腔内に浮遊する細菌に対し、強い殺菌作用を持つ
●LSS:ラウロイルサルコシンナトリウム……原因菌を殺菌し、口臭を予防 |
歯垢を分解する成分 |
●DEX:デキストラナーゼ……デキストラナーゼ酵素が、歯垢を分解 |
フッ素の停滞性を高める成分 |
●カチオン化セルロース |
虫歯の原因菌を吸着する成分、歯の表面のミクロの傷を修復する成分 |
●ハイドロキシアパタイト |
口の中に虫歯の原因菌が多いほど虫歯リスクも上がるため、IPMPやLSSのような殺菌作用のある成分が入っている歯磨き粉や、その他にも歯垢を分解する成分、虫歯の原因菌のひとつ「ミュータンス菌」を吸着する成分などが入っている歯磨き粉も、虫歯予防におすすめです。
できれば低研磨・低発泡の歯磨き粉を選ぶ
丁寧な歯磨きを行うにはどうしても時間がかかるため、できれば長く歯磨きがしやすく歯を傷つけにくい「低研磨・低発泡」の歯磨き粉を選ぶのがおすすめです。歯磨き粉の種類によっては、「研磨剤」は「清掃剤」と表記されることもあります。
なぜなら、炭酸カルシウムや無水ケイ酸などの「研磨剤」配合の歯磨き粉は、効率良く歯垢や着色を取り除ける一方で、歯の表面のエナメル質を傷つけてしまう可能性があるためです。
また、ラウリル硫酸ナトリウム等の「発泡剤」配合の歯磨き粉は、泡立ちが良い反面、しっかり磨けていないのに磨いたような感覚になりやすく、さらに必要以上にうがいをして歯磨き粉の成分を洗い流し過ぎてしまう可能性もあります。
そのため、「フッ素」や「虫歯予防に効果が期待できる成分」に加え、歯の表面を傷つけず、時間をかけて虫歯予防の歯磨き粉の成分を歯面全体に行き渡らせられる「低研磨・低発泡」の歯磨き粉も、虫歯予防におすすめです。
虫歯予防の歯磨き粉【歯医者おすすめ】ランキング3選
では、実際に販売されている虫歯予防の歯磨き粉では、どの歯磨き粉がおすすめなのでしょうか?
ここでは、予防歯科に力を入れている当院の歯科医師がおすすめする、3つの虫歯予防の歯磨き粉をランキング形式で紹介します。
1位 チェックアップ スタンダード
出典:Amazon
歯医者での虫歯予防王道歯磨き粉です。チェックアップスタンダードは1450ppmのフッ素配合で、低研磨・低発泡の虫歯予防の歯磨き粉です。
低研磨・低発泡のためしっかり時間をかけて歯磨きがしやすく、うがいも少ない回数で済ませられます。歯磨き後に少量の水(約15ml:大さじ1)で5秒間ゆすぎ、1回のみうがいすることがメーカーにより推奨されています。
また、チェックアップは2023年2月に改良されており、一般的にフッ化物は「カルシウム」「リン」と同時に配合すると、不活性化し再石灰化の効果が弱くなってしまいます。チェックアップはこれを解決し、1450ppmの高濃度フッ素を配合しつつ、「カルシウム」「リン」も同時配合することが可能になりました。
更に新成分の「カルシウム」「リン」に加えて、既存成分の「カチオン化セルロース」のフッ素イオンを歯面に引きつける働きが合わさって、フッ化物の滞留性が従来製品に比べ、約3倍向上しています。
出典:ライオン歯科材株式会社HPより
※当院調べ。2023年3月時点。
2位 クリンプロ 歯みがきペースト F1450
出典:Amazon
1450ppmの高濃度フッ素配合は勿論のこと、fTCPという3M独自の技術によってカルシムとリン酸を高濃度フッ素と同時配合することに成功しました。(2023年2月から改良により1位のチェックアップスタンダードにも似た効果があります。)
これによって同じフッ素1450ppm配合の他歯磨き粉よりも歯の再石灰化量が上昇し、歯の表面硬さが2割ほど増した自社論文も出ています。
出典:2018日本保存歯科学会第148回学術大会
またCPC、IPMP、グリチルリジン酸ジカリウムという成分により殺菌効果と歯肉の抗炎症効果が期待できるため、歯周病予防も同時に行いたい方にオススメの歯磨き粉です。
主な配合成分 |
fTCP(カルシウム、リン酸)、CPC、IPMP、グリチルリジン酸ジカリウム |
フッ素/濃度 |
1450ppm |
容量 |
90g |
メーカーHP |
3M(クリンプロ™サイト) |
参考価格(税込) |
1,074円 ※Amazon価格 |
※当院調べ。2023年3月時点。
3位 クリニカアドバンテージ
出典:Amazon
TVCMでも目にすることも多い「クリニカアドバンテージ」は、予防歯科に大切な
- フッ素を残す
- 菌を増やさない
- 歯垢を落とす
の3つのポイントに着目した歯磨き粉です。
1450ppmのフッ素を配合していることに加え、クリニカ独自のフッ素が長く留まる「高密着フッ素処方」を採用しています。
さらに、クリニカ独自技術である歯垢を分解・除去する有効成分「デキストラナーゼ酵素」も配合されています。
そして、何と言ってもこの成分で、350円前後という圧倒的コスパの良さがオススメの理由にもなります。
主な配合成分 |
デキストラナーゼ・LSS・ポリリン酸ナトリウム・TDS(洗浄剤) |
フッ素/濃度 |
フッ化ナトリウム配合/1450ppm |
容量 |
130g |
メーカーHP |
クリニカ LION HP |
参考価格(税込) |
330円/本 Amazon価格 |