2023.07.22
スポーツをするときの注意点とは
衛生士の福井です
みなさんは、スポーツドリンクがいかに砂糖を含んでいることをご存知でしょうか?
1.スポーツドリンクの飲み方に気を配る
スポーツ中の水分補給が大切なことは、言うまでもありません。スポーツドリンクは、運動中に失われる水分、ミネラル、エネルギーを素早く補給できる飲料としてスポーツ時には欠かせないものです。しかし、歯にとっては、スポーツドリンクは気を付けなければいけない飲料でもあります。
スポーツドリンクはpHがおよそ3~4と低く、酸性の飲み物です。歯はpHが5.5以下になると、歯からミネラルが抜け出す、すなわち「溶ける」状態になります。
もちろんスポーツ中の水分補給は大切なので、スポーツドリンクを飲んだ後は、少量の水やお茶を口に含んだり、歯にスポーツドリンクが直接触れないようストローで飲むなど、ちょっとした工夫をすると良いですね。
また、スポーツのあとには、ストレッチなどのからだのケアに加えて、水やお茶で「口をすすぐ」など歯のケアも忘れずに行うと良いでしょう。
2.フッ素を上手に活用する
フッ素には、歯質を強化して酸に溶けにくくしたり、再石灰化を促進して初期むし歯※3の修復を助けたりしてむし歯を防ぐ働きがあります。日頃から「フッ素入りのハミガキ」を使って丈夫な歯を育てることを心がけると良いでしょう。
フッ素入りハミガキを使う際は、推奨される量(15歳以上で1~2cm)を使用するとともに、すすぎは少量の水で1回に留めることがポイントです。
ハミガキのほかに、フッ素配合の洗口剤(医薬品)もおすすめです。1日1回、所定量を口に含んでブクブクうがいをして使用します。液体なのでお口全体に行き渡りやすく、ブクブクうがいだけで良いので手軽に利用できるというメリットがあります。
- ※3 歯の表面に穴があいたむし歯になる一歩手前の状態
3.歯科の定期健診を受ける
歯やお口の健康を守るためには、歯科健診を定期的に受けることが大切です。口内に異常がなくても、半年ごとに「年2回」のペースで受けると良いでしょう。
定期的に歯科健診を受けると、いつでも気軽に相談できる「かかりつけの歯医者さん」ができるのも大きな収穫です。歯が痛くなった、突然歯の詰め物が取れたなどのトラブル時も、かかりつけの先生がいれば相談しやすく、心強いもの。歯医者さんも患者さんの状況をわかっているので、コミュニケーションが取りやすく、対応しやすいことでしょう。
スポーツと歯の健康の関係や、ケアのポイントがおわかりいただけましたか。歯が健康だと、運動面においても自分の力を存分に発揮できます。スポーツを楽しんでいる人、スポーツ中のパフォーマンスを上げたい人は、お口のケアにあらためて注目してみてはいかがでしょうか。